インド

【インド一人旅】ブッタガヤの宿で引きこもり? インドのインフルエンザは強烈だった

  衛生面に問題を抱えるインドということもあり、腹痛には十分気を使っていたが、まさかインフルエンザにかかるとは思ってもみなかった。

  早朝4時にブッタガヤに着いた日は、無理は禁物とゆっくり宿で過ごした。翌日はブッタガヤにある数々の寺院を巡った。世界遺産でもある仏陀が悟りを開いたマハーボディ寺院では、瞑想をしている仏教徒がいたり、地面の上であぐらを組んでお経をぶつぶつ読み上げている人がいた。ほとんどがアジア人だったが、なかには頭を丸めた欧米人も瞑想していた。

  寺院の敷地内はすこぶる静かで落ちつける雰囲気。観光地にもかかわらず、澄んだ空気が流れており、宿にいるよりも寺院の方が心地良いとすら思えてくる。連日35度を超える暑いブッタガヤだが、木の下に入ると冷房の効いた室内のように快適だった。マハーボディ寺院を気に入った私は、ブッタガヤ滞在中に何度か通うことになるだろうと思い寺院を後にした。

  宿に戻ってくつろいでいると、身体に違和感があることに気づいた。この日の気温は35度にもかからわず、身体が小刻みに震えるほど寒い。天井に備え付けてある扇風機を止めると、毛布に包まって身体を温めた。しかし、一枚の毛布では泣き叫びたくなるほど寒く感じる。暑いインドでは使うことはないと思っていた予備の毛布も使うことにした。

  2枚の毛布に包まっていると、やっと体温が正常に保たれているような気がした。おかしな話だ。猛暑が続くインドでは、どうやって暑さを凌ぐか考える日々を送っているのに、この時はどうすれば身体が温まるのか必死に考えていた。

  先行きを考えていると、不安な気持ちばかりが浮かんでくる。ネガティブな感情に支配されると、心身共に疲れてしまったのかいつの間にか眠りについていた。

  目を覚ますと、おねしょをしたようにベッドがびっしょりと濡れていた。寝汗にしては大量にかきすぎているが、それだけ体調が悪いように思えてくる。始めは薬でも飲んでゆっくりすれば翌日には治っているだろうと思っていたが、この日から1週間ほどインフルエンザと共に過ごすことになった。

  2日間は寒気と頭痛に悩まされ、外に出ることもなく宿で過ごした。3日目以降は関節痛が酷く、歩くのがしんどくなり部屋から出る気力を奪われる。その後は、咳、くしゃみ、鼻ずまり、などのおきまりのパターンが続いた。

     ようやく体調がよくなり始めた頃、旅の体調不良の定番、腹痛が襲ってきた。さすがにここで腹痛が来るとは思ってもいなかった。再び宿で過ごす日々が続いた。

  次々と襲いかかってくる病気に、嫌気がさし始めていた。まるで私の身体は古いポンコツ車になってしまったように、次々と身体のどこかが悪くなっていく。

  ブッタガヤに来て1週間近くが経つが、観光に出かけたのはわずか1日だけ。ブッタガヤを出る前日にマハーボディ寺院にもう一度行こうと思ったが、1キロも歩るくと足が止まってしまい前に進むことを拒絶する。

        帰り道にカメラを持って歩いているせいか、次々と「写真撮ってくれ」と声がかかった。 ブッタガヤではほとんどの時間を宿で過ごした。いつになったら元気になるのだろうと、宿からの景色を眺める日々。なんの変哲も無い景色を眺めているだけだったが、この先に広がる景色を想像すると、一刻も早く旅を再開させたい衝動にかられた。

  インドでかかったインフルエンザは強烈だったが、それ以上に印象に残っているのは薬局で購入した風薬である。毎回飲むたびに、決まって1時間後くらいには眠りについてしまう。睡眠薬が多く入っているのかわからないが、他の国の風邪薬ではここまで気持ち良く寝てしまうことはなかった。

  滞在中にお世話になった宿の従業員曰く「インドの風邪薬や解熱鎮痛剤は強くて胃に負担がかかるのと、副作用があるからあまり飲まないほうがいいよ。飲むならオーガニックの薬を飲んだほうがいい」と教えてもらった。副作用や胃に負担を感じることはなかったが、睡眠効果は抜群だった。

  たっぷりと睡眠を取った1週間だった。おかげで身体は普段以上に元気を取り戻し、旅を再開させる活力も復活した。

 

 

 

 

 

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