タイ

【タイ一人旅】コルカタからバンコクへ はじめての東南アジア

  コルカタからバンコクまでは約2時間のフライトで、インドの余韻に浸る暇もなくあっという間にバンコクに着陸した。タイに飛行機で入国する場合、タイ出国のチケットが必要らしいが、何も聞かれずあっさりと入国することができた。

  長い期間旅をしていると、片道のチケットしか持ってない時が多い。今回も片道のチケットしか持ってなかったが、コルカタのIndiGoではチェックインをする時にタイ出国チケットを持っているか聞かれなかった。せっかく出国チケットを用意していたのに、そんな時に限って何も聞かれない。

  航空会社のチェックインカウンターで手続きをしていると、出国のチケットを持ってるか聞かれる時がある。私の経験上、出国のチケットがないと答えた時は、非常にめんどくさいことになり、「出国チケットがないと、飛行機に乗せません。」と何度も言われた。

       そう言われた時は、チケットを持ってない理由を言っても、「決まりだから」の一言で、こちらの要求には全く耳を傾けてくれることがなかった。仕方がなく、ネットで出国チケットを購入してチケットを見せる。するとフライト情報をコンピューターに入力し始め、ようやく飛行機のチェックインを手続きを受け付けてくれる。

   出国のチケットを用意できるならしたいが、いつまで滞在するかなんて入国してみないとわからない。心地がよければ滞在ギリギリまでいたいし、心地が悪ければ2週間くらいで出て行く。予定は常に未定だし、そもそもプランを決めて旅をするのは今の私には合わない。せっかく長期の旅に出ているなら、流れに身を任せ気ままに移動したい。

 カオサンロードへ

   空港を出るとむわっとした生暖かい熱気に包まれた。暑かったコルカタを離れたのに、あまり気候が変わらないバンコクを選んでしまったことに早くも後悔し始めていた。重いバックパックを背負い、僅か30メートルほど歩いただけなのに、喫煙所に着いた頃には即に身体が汗をかき始めていた。タバコを吸っていると、欧米人の観光客が「東南アジアってこんなに暑いの?」と話しかけてきた。「初めて東南アジアに来たからわからないけど、暑いのは間違いない。」

  コルカタから暑さを逃れてバンコクにやってきたはずだったが、バンコクも暑かった。調べてみると、4月のタイは一年で最も暑い時期と書いてある。インドといいタイといい、来た時期を間違いたなっと思いタバコをふかしていると、「これからどこまで行くんだ?」と再び欧米人が話しかけてきた。「カオサンロード付近に宿の予約をしてるから、タバコ吸ったらバスで向うつもり。」「俺もカオサンロード付近に宿を予約してるから、よかったら一緒に行かないか?」と言ったので、一緒に向かうことになった。

  スワンナプーム国際空港からカオサンロードまでS1バスで乗換えなしで行くことができる。空港からカオサンロードまでは約32キロ離れているが、僅か60バーツと格安で移動できるのがありがたい。バスに乗ると、私たち以外には誰も乗っていなかったが、20分もすると次々と観光客がスーツケースを引きずって乗ってきた。座席が埋まると、バスは出発した。

  市内に近づくにつれて車が増えていくと、いつしか渋滞にはまっていた。バンコクは渋滞がひどいと聞くが噂通りだった。まだ帰宅ラッシュ前の時間にもかかわらずバスは前に進まず停車している。暇なので窓の外を眺めてみると、無個性な高層ビルが立ち並んでいるのが目につく。他の国でも見たことがある景色。東南アジアも東アジアも大して変わらないんだなと思った。

  いったいどのくらい渋滞にはまっていたのだろうか。早くバスを降りてトイレに行きたいと考えてた頃、ようやくカオサンロード付近でバスは停車した。カオサンロード付近の景色は中心地に比べてガラリと変わり、昭和的な下町的風情な街並みだ。古い個人商店や民家が並び、歩道では炭で焼き鳥を焼いている。焼き鳥を焼いている煙が風に乗って流れてくると、コルカタを出てから何も食べてないことに気づいた。焼き鳥の値段を聞いてみると1本10バーツ。試しに3本買って食べてみた。炭で焼いているせいか、文句のつけ所がないほど美味しい。欧米人の男も、「これは美味いな。」と絶賛していた。ビールがあれば最高のおつまみになっただろう。

宿へ

  焼き鳥を食べ終わると、男と別れて宿に向かった。東南アジアは初めて来たにもかかわらず、歩いていると懐かしさが込み上げてくる。歩きながら、懐かしい感情はどこから湧いてくるのだろうと考えていた。初めて来る街にもかかわらず、旅を終えて帰国したんだなっていう安堵感が湧いてくる。確かにカオサンロード付近には、やたらとセブンイレブンが目につく。既視感のある街並みをぶらぶら歩いていると、宿にたどり着いた。

  宿のフロントにはゴツい男が不機嫌そうな表情で椅子に腰をかけていた。男にしては胸の部分が女性のように膨らんでいる。タイはおかまが多いと聞くが、目の前にいる男はおかまなのだろうか。日本の友人云く「タイで夜遊びすると、女と男の見分けがつかないほど美人な男がいる。」と言っていたのを思い出した。他にも女遊びをするときは「美人は大抵、男だと思え。」なんて話も言っていた。私の前にいるおかまは、まるでジャイアンが女装したような人物だが、外見とはうらはらに対応は丁寧だった。

  チェックインを済ませると、鍵を貰い部屋へ向かおうとした。すると「ちょっと待って」と言われ呼び戻された。いったい私に何の用があるのだろうか。チェックインは何事もなく終わったはずなのに。昔遊んでいた女の子に「ゲイにモテそうだよね。」と言われた言葉がふと浮かんだ。早速気に入られたのかなと思い、フロントデスクに戻ると、「これ読んで。」と言いデスクの上に置かれた紙を指差した。そこには女、あるいは男を連れ込むならお金が掛かると書いてあった。そういったことに興味がなかったので、正確な値段は覚えていないが、私の1泊分の宿泊費よりも高い値段だった。読み終わった後、「私はそういうのしないから。」と伝えた。男一人で旅してるからそう思われたのか、あるいはここが性都バンコクだからそう思われたのかもしれない。

おわりに

  部屋に入ると、値段の割に綺麗で心地良さそうな部屋だった。予約サイトで写真を見たが、写真よりも実物の部屋の方が綺麗だ。カオサンロードから少し離れているものの、朝食は付くし、部屋にバルコニーと冷房が付いているのもありがたい。バルコニーからの眺めは、特徴のない景色だが空が開けていて開放感がある。屋上からの夜景は、遠くにゴールデンマウンテンがピカピカと輝いており、手前に見える寺院とは対照的だった。

       初めての東南アジア。世界中からバックパッカーが集まってくると言われるバンコクではどんな旅が始まるのだろう。

  

 

 

 

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