南アジア

【スリランカ一人旅】】避暑地キャンディのダラダーマーリガーワ寺院

     山々に囲まれたスリランカ仏教の聖地キャンディ。街には緑が多く、車、バイク、人が少ないせいか涼しく開放感がある。古都と呼ばれるだけあってのんびりしており、地元民は商売気があまりないのか、お見上げを強引に売りつけてくることはなかった。

     宿を出てから20分くらい歩いただろうか。体が少し汗ばんできたころダラダーマーリガーワ寺院に着いた。

     ダラダーマーリガーワ寺院には、1500年支え続けた仏歯が祀られていて、仏歯を拝もうと長い行列ができる。混雑する時間を避けて午前中に行ったが、入り口の前には即にたさくんの人で溢れていた。

     寺院の入り口にはセキュリティーチェックがあり、簡単なボディーチェックが行われていた。セキュリティーを抜けて中に入ると、寺院に入るチケットを1500ルピーで購入した。

     ダラダーマーリガーワ寺院には土足で入ることができないから、入口付近にある預かり所で靴を預けた。寺院に向って歩いていると、白いシャツにスラックスを履いた清楚な雰囲気の男に話しかけられた。「私はガバメントのオフシャルガイドです。中を案内します。是非スリランカの文化を見て行ってください。」流暢な英語で聞き取りやすい。ガイドを頼もうか迷うそ素振りを見せると、男は首からぶら下げてる公認ガイドのIDを見せた後、「私はガバメントのオフシャルガイドです。心配いりませんよ」とオフィシャルガイドということを強調した。

     迷った挙句、ガイドの申し出を断った。私に気がないとわかると、別の観光客を探しに人混みの中へ消えていった。       寺院の入り口前で列に並んでいたが、何か問題があったのだろうか。列は前に進むことなく時間だけが進んでいった。5分くらい同じ場所で立っていると、後ろから肩を叩かれた。振り返ると、あの男が笑いながら立っていた。そして「ガイドをさせてくませんか?」と再び聞いてきた。一応値段だけ訊ねてみたが、具体的な値段は一切言わず「気持ちだけ、気持ちだけでいいですから」と答えた。仏教の寺だし、ぼったくられることはないだろうと思いガイドをお願いすることにした。

     土曜日のせいか、参拝客が多く混んでいた。寺院に入るまでに20分くらいかかり、ようやく中に入ることができた。       参拝客は手を合わせ祈りを捧げていたり、地面に頭をつけて祈りを捧げている。その光景に見惚れていると、ガイドはダラダーマーリガーワ寺院とスリランカ仏教について説明してくれた。せっかくガイドのお願いをしたものの、仏教の歴史に疎い私には理解できないことが多かった。       寺院に行く前にスリランカ仏教について調べておけば、もう少し楽しめたのかもしれない。雰囲気だけを堪能した後は、寺院の裏にある仏教博物館へ移動した。

     博物館の入口の前で男は口を開いた。「ガイドはここまでです。ゆっくり博物館の中を見て行ってくださいね。」寺院よりも博物館の展示物について説明してもらいたかったが、ガイドの仕事は寺院までのようだ。

     男にチップを渡そうと、ポケットから300ルピーを取り出し渡そうとしたが、「300ルピーじゃ少ないです」と言って受け取りを拒否した。

     男が気持ちだけでいいと言ったから、気持ちとして300ルピー(約200円)を払う気だった。ガイドをしてくれたのは、20分くらいで短かったし、300ルピーで十分だと思った。

     初めから値段を言ってくれれば、最後に揉めることはなかったはずだ。「あと200ルピーください。ガイド料は500ルピーなので」と言った。男の言う「気持ちだけ」という言葉はなんだったのだろうか。初めから500ルピーと言ってくれれば、ガイドをお願いすることはなかった。

     私は300ルピーを男のシャツのポケットに入れると、足早に博物館の中へ入った。     博物館の中は1階と2階に分かれており、展示物が国ごとに分けられ飾られていた。その中でも中国仏教の展示物は一際目立っていた。写真を撮ろうと思ったが、「2階は撮影禁止だよ」と注意される。一通り展示物を見終わると、ダラダーマーリガーワ寺院を後にした。

     スリランカの古都キャンディは、小さな街で1日あれば十分見て回れる規模だった。山の上にそびえ立つ白い仏像や、キャンディ湖など見所は中心地に集まっているので観光しやすい街だった。

 

 

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