南アジア

カトマンズのスワヤンブナート寺院に行ってきた【ネパール一人旅】

     滞在している宿で、アンナプルナ・トレッキングの申し込みをした。ネパールで初めてトレッキングすることもあり、5泊6日で一通りの雰囲気を楽しめるという軽めのトレッキングである。

     カトマンズのタメル地区を歩いていると、トレッキング関係のツアー会社や登山グッズを扱うお店をいたるところで見かける。コバルトブルーの空に雪をかぶった山の写真を眺めていると、ネパールにはトレッキングをしに来たわけではないが、せっかくカトマンズまで来たこともあり山歩きも悪くないと思えてくる。

     初めてのトレッキングで土地勘がまったくないので、ガイドを雇うことになった。宿のオーナーが紹介をしてくれたガイドは、日本に興味があるらしく、日本語を勉強中だという。将来は東京に行って仕事をしたい、という夢があるらしい。トレッキング中に日本語を教えるという条件で、ガイド代を少しだけディスカウントしてもらった。

     トレッキングに行く前日に、ガイドと顔合わせすることになった。カトマンズの観光名所「スワヤンブナート寺院」に連れて行ってもらう帰り道に、トレッキングに必要な靴やジャケットなどの買い物をする。宿のオーナーいわく、「ネパール人と一緒ならぼったくられることはないから」と一緒に買い物に付き合ってもらえるのは頼もしい。

 スワヤンブナートはネパール最古の仏教寺院ともいわれており、別名モンキーテンプルと呼ばれカトマンズ観光の名所になっているようだ。

 タメル地区から徒歩で20分くらいかかっただろうか。砂埃が宙を舞う車通りの多い道を歩いていくと、スワヤンブナートの入り口に到着した。ガイドの話ではネパールの田舎から、カトマンズに出稼ぎにきているようで、「カトマンズのことはあまりわからないんだ」と言った。なんの説明もなく、ただ淡々と階段を登って行く。

 マハ・チャイテャの周りをぐるりと360度囲むマニ車。歩きながら手でマニ車に触れると、クルクルと回転するようになっている。私はマニ車を回すことはなかったが、ガイドはマハ・チャイテャに一瞥すると、クルクルとマニ車を回しながら歩き始めた。

 別名モンキーテンプルと呼ばれているだけあって、寺院に着いてからいたるところで猿を見かけた。さすがに観光地だけあって、人間慣れしている。多くの観光客たちが写真を撮っていても、気にとめるそぶりすら見せなかった。

 寺院を出ると、長い階段を降りてカトマンズの方面に戻っていく。その途中、子供たちが階段の手すりを滑り台代わりにして遊んでいた。写真撮ってもいいか身振り手振り尋ねてみると、笑いながら首を縦に振ってくれた。しかし、いざ写真を撮ろうとすると、急に顔を背けてしまうのでうまく撮ることができなかった。

 帰り道にトレッキングに必要な物を購入しに向かった。タメルは観光客向けで高いから、タメルから少し離れた場所で買い物をすることになった。ガイドの言う通り、タメル地区を離れると目に見えて観光客の数が減っていく。歩いている人々はネパール人ばかりで、旅を続けていると観光客が多い観光地よりも地元民が多い場所のほうがワクワクしてくる。

 スワヤンブナートでは無口だったガイドは、ようやく閉ざしていた口を開いてくれた。このトレッキングシューズは歩きやすい、このダウンジャケットの羽はよくない。など、トレッキングの話になると、性格が一転するのが面白い。例えるなら、普段おとなしい人が車のハンドルを握ると性格が変わってしまう、と言ったところか。

 2000ルピーのトレッキングシューズと、偽物のアウトドアブランドのダウンジャケットを3000ルピーで購入すると、宿に帰ることになった。翌日は早朝のバスでカトマンズからポカラに移動する。そして5泊6日のアンナプルナトレッキングがいよいよ始まる。

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